’60s東京グラフィティ -プロデューサー日記-
東京渋谷で2006年のGW(ゴールデンウィーク)に開催されるイベントの準備からスタートまでの記録
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


VANという生き方-②
初めて所属したセクションは、社会人として誕生したヒヨコが初めて目にする母親のようなもの。仕事に向かう姿勢、仕事というものの掴み方を刷り込みされる最大のきっかけだ。その意味では、僕はID(情報室)というセクションに配属されたことを感謝しなくてはならないだろう。
毎日全員で行う新聞・雑誌のクリッピング、そのファイリング、デイリーで社内配布する切り抜きニュース、社内報“VAN PRESS”の編集、情報誌“VAN MANUAL”の編集、企業広告、広報活動、各種調査とレポーティング‥‥。しかもすべては、受身ではなく、テーマを決めて自主的に行う能動的なものだった。
新入社員でさえ、日々考えテーマを見つけ出していくことを要求された。実に楽しい要求だった。
その一方で長期プロジェクトとして進行していたのが「遊びの研究」。やがて出版することを目的とした、いかにもVANらしい活動だった。
遊びを仕事にするのか。仕事を遊ぶのか。境界さえ見つけにくいテーマを、時にはまじめに、時には遊びながら調べ、取材し、議論した。
スポンサーサイト

映画館
東急本店7階のイベント会場全体をどんなイメージでまとめるか。
“青春のストリート”をキーワードに話し合った結果が、見えてきた。
ビルや倉庫のある街角、新聞スタンドのある街角、公園の中で開かれる“蚤の市”、そして映画館。
アメリカ東海岸、60年代の文化を日本に送り込んだ街、ニューヨークやボストンの雰囲気を少しでも醸し出すことができれば、今回のイベントの世界観が伝わりやすくなるだろう。

やがて、サンフランシスコやロスアンジェルスの、突き抜けた空のような明るい文化にも憧れを抱くようになるものの、アメリカの文化の基本はイーストコーストにあった。
VANが日本に紹介したアイビーリーガースのライフスタイルとファッションは、明るく健康的な学生生活とスタンダードなウェアリングを教えてくれるものだった。今でも、WASPと呼ばれるエリートたちは、ボタンダウンシャツとネイビーのジャケットを見事に着こなしている。
洋服の基本を知っていることは、人の知性を判断する基準の人うにさえなっているほどだ。
僕たちは、それを映画館でも学んだ。目の前で展開されるストーリーだけではなく、そこに流れる音楽、登場人物一人ひとりのオーセンティックなファッションにも目を奪われたものだ。
そう、映画館は、もう一つの学校だったのだ。

平凡パンチ
60年代を渋谷に集めよう!一見無謀にも思える試みがスタートして、約四ヶ月。楽しいことだけでいいじゃないか、自ら楽しむことさ、といった東急百貨店の方々のスタンスが、次第にイベントに形を与えつつある……。

60年代と言えば出てくる雑誌が、平凡パンチ。
店頭でページをめくるわけにもいかず、購入する勇気もなく、ましてやそんな思いを語る相手もない田舎の高校生は、ある日“平凡パンチ回し読み仲間”に誘われ、狂喜乱舞した。
秋の放課後、教室の後方で小さな輪を作った数人の仲間。上気した顔と目を寄せ合う真ん中には、下宿生活をしている奴が手にするたった一冊の平凡パンチ。
親・兄弟・先生に見つからないことを誓い合い、回し読みの順を決める。押し殺した、しかし張りのある声が上がる。「じゃ~ん、けん!ポン!」。
しかし、一週間後に手にした平凡パンチは、小さく期待を裏切ってくれ、都会の文化の香りを僕の中に送り込んでくれた。
そして、それにも僕は、十分に上気させられた……。

今回のイベントのゼネラル・プロデューサーをお願いしている石川次郎氏は、団塊の一世代上の方。まさに、我々を上気させた張本人の一人である。
マガジンハウスの視点と姿勢。そこに写っていた団塊世代の姿……。
じっくりと伺ってみたいものだ。

コカコーラ!コカコーラ!
とある友人は、60年代は“サブカルチャーの時代”だった、と言う。
確かに、次々と出現する様々なカルチャーは、少年から青年へと変化を遂げようとしていた僕たちに、大きな刺激と影響を与えていった。そして、その多くは、当時“サブカルチャー”と呼ばれるものだった。
しかし、果たしてそれは“サブ”だったのか?
“サブ”の対極にあるべき“メイン”の姿を、僕は思い起こすことができない。
ラジオから流れる紅白歌合戦の、三橋美智也の高音域に留まりっぱなしの歌声に聞き惚れていた僕が、ポールアンカやニールセダカを耳にした時、頭の中に衝撃と共に浮かんだイメージは、“こっちがホント?!”というものだった。
若者に熱狂的に歓迎される文化を、大人たちは“サブ”扱いしたくなるだけではないのか?
そんなもの、自分たちが手にし、大切にしてきたものを“メイン”と思いたいいじましい根性に過ぎない。
どちらが“メイン”でもない。いいものはいいし、おいしいものはおいしい。
禁止されるものは、流行りそうなものなのだ。

コカコーラを初めて飲んで、その鮮烈な刺激と何物とも比較しがたい味に驚かされて間もなく、「麻薬が入っているらしい」という噂を耳にした。
僕は、かえって飲み続けたくなった。そして、毎日最低1本のホームサイズを飲み干した。
おいしかった。飲まずにはいられなくなった。
今でも、一月に一度は無性に飲みたくなる。

60年代を語る時、あるいは60年代を演出する時、コカコーラを外すわけにはいかない。
今日は、東京コカコーラボトリングの方に、イベントへのご協力をお願いした。好感触だった。

テーマ:昭和文化 - ジャンル:サブカル


会場装飾
2月22日。別件の打ち合わせを午前中に終え、午後からGWイベントの会場装飾の打ち合わせを事務所にて行う。
テーマは’60s。会場に来た人に、当時憧れだった音楽、楽器、映画等々に、どんな雰囲気の中で触れてもらうか。思い描いていたことをすべて吐き出し、広告代理店のスタッフ、友人のパーサー(パースを描く人)斉藤謙ちゃんに何とか理解してもらう。
イメージの共有がなんとなくできたような気がして、前の夜の二つの事件も少しは軽くなったように感じる。

重なるように、伊藤忠商事のスタッフとファッションの打ち合わせ。テキパキと仕事をこなす能力を持ちながら、やさしさも忘れないすてきな三人組だ。
60s FACTORYブランドの、イベントに連動した商品企画と、春夏の商品企画を一気に行う。
BDシャツ、ポロシャツの素材とカラー選定、ハリウッドスターをイメージした商品のディテール確認など。僕だけがバーボンをチビチビと飲みながら次々と進める。なかなかオーセンティックで、かつ着心地の良いラインナップになりそうだ。
次は、もう一つ。とある著名な方に企画参加していただく商品群だけだ。
3月2日になれば、その一部がお知らせできることだろう。

テーマ:いろんなブランド☆ - ジャンル:ファッション・ブランド


ライブ
2月21日、星加ルミ子さん、皆川礼子さん(“黒猫のタンゴ”で一世を風靡した皆川おさむのお姉さん)と、エド山口さんのライブに行った。
楽しかった。エドさんの60年代に関する知識と記憶の量と深さに、感嘆!
演奏に身体を弾ませ、トークに声を上げて笑い、約3時間をたっぷりと楽しんだ。3月22日にも伺うことを約束して銀座「タクト」をみんなで後にした。
エドさんは、GWのイベントの公開生放送のMC&DJ。星加さんは大切なゲスト。お互い初対面だったが、今回のライブ体験のおかげで、当日は話が弾みそうだ。
店を出ると、春近しを思わせる気温‥‥。そう思いながら地下鉄の駅に向かっている間に、ふと身震い。楽しさのあまり、身体が火照っていただけのようだった。
そこに、一本の電話。イベントの準備に関する二つの歓迎すべからざる情報。壁にぶつかっているようだ。すっかり楽しんでいたことをちょっぴり反省しながら、善後策を考える。
事務所に到着するまでに、一つの方策に思い当たり、早速電話する。油断は禁物だ。

テーマ:LIVE、イベント - ジャンル:音楽


VANという生き方
VANに入社したのは、1974年。VANが脚光を浴び、若者に多大な影響力を持つに至り、急激に発展していた時代は、終わっていた。しかし、それが僕には幸いした。
学生時代、男のファッションなるものに興味を抱きつつも、心の奥底に子供じみた“男が着るものにうつつを抜かすなんて”といった類の抵抗感があった僕は、ファッションに関する情報をシャットアウトするかのように生きていたからだった。
もし、VANが勢いよく前進している時代の入社だったら、僕はそこで交わされる会話、スピード豊かに進んでいく事態の前で、ただ佇んでいるだけの役立たずになっていたことだろう。
VANは、変わろうとしていた。しかも、相変わらず急激に。そこに身を投じることになった、門外漢に近い僕は、毎日目を見開きながら、ファッションに対する深い洞察や知識を飲み込んでいった。そして、社内に漂う危機感と、それを表面化させまいとする誇りと自信も注視していた。
ただ、ID(情報室)というセクションに対する理解には、なかなか手間取っていた。

テーマ:アメカジファッション - ジャンル:ファッション・ブランド


魅力のマーチン
週明け早々、黒澤楽器さんにて打ち合わせ。今回のイベントの核の一つ、マーチンの展示販売に関して詳細を詰める第一段階。企画の福岡氏の中にあるイメージと計画を伺った。
まさに、'60s!さすが、マーチンの日本総代理店!見事でした。
ヴィンテージものから復刻モデルまで、見るだけでも楽しいスペースができあがりそう。
となると、映画やカルチャーに関する展示あるいは展示即売の計画も、急がなくてはならない。もちろん、黒澤楽器さんのレベルのものになることを最低条件として‥‥。難問山積状態ではあるが、いくつかの光は見えている。早速、夜から打ち合わせだ。
一方で、60年代のアメリカの映画スターを題材にした、復刻(ずばりとはいかないが‥‥)ファッションの企画も進行している。ラインナップがボードに整理されるのは、今週水曜日の予定。大人のカラーと素材感を、かつてVANが模範を示したアメリカン・トラッド・スタイルで仕上げることになる。楽しみだ。
公開生放送のタイム・テーブル、アコースティック・ライブのラインナップも、この土・日でほぼ決定!
ばらついている感の否めない全体の進行も、ペースが整ってくるだろう。いや、整えていかなくてはならない。

テーマ:ギター - ジャンル:音楽


ビートルズ自筆の絵
VANグッズの手配を、昨晩名古屋のコレクター中村誠君に電話して終了。
30代の彼が所有しているVANグッズのバリエーションと数には、毎度のことながら驚かされる。彼はリアルタイムでVAN体験をしているわけではないから、尚更だ。
今日は、午前中、展示物やオリジナル商品(ファッション)の企画ミーティングを行う。
札幌のコンチネンタル・ギャラリーにある「ビートルズ自筆の絵」の写真を真中に、参加者全員が懐かしい気分になる。イベント会場での展示を推進することにする。
来週には、浅井慎平さんと打ち合わせをすることになるはずだが、氏の協力を得たり、60sFACTORYの企画部隊の力によって、60年代の良さ、確かさを具現化したBDシャツやポロシャツ、あるいはTシャツを生産することに決定。
見る。聴く。触る。が揃ったイベントに仕立て上げられそうだ。

テーマ:好きなアーティスト - ジャンル:音楽


VAN
60年代は、おもちゃ箱だった。
僕は、明るい混沌に巻き込まれながら、様々な刺激に目を見開き、耳をそばだて、田舎育ちの感性が変容していくのを楽しんでいた。
ファッションでは、VAN。
学生服しか知らなかった僕には、ジーンズに肩を並べるほど新鮮で魅力的だった。
ファッションだけではなく、あの紙袋、そしてオリジナルのプレミアム群。
アメリカの香りとセンス。小さく混ぜ込まれたウィット。
仕事を遊ぶ、あるいは遊びを仕事にしてしまう人たちが考えているのだろう、と思わせるものだった。
やがて縁あって入社してみると、ヴァンヂャケットの実態は、まさに想像した通りのものだった。
僕が配属されたのは、ID(情報室)。
何をするセクションなのか理解できないままの出発だった。

星加ルミ子さん
“ビートルズの星加ルミ子”とも言われる、元ミュージックライフ編集長の星加ルミ子さんとお話をする。
いつも、長くなってしまうが、実に楽しい。
今日は、札幌のコンチネンタルギャラリーのキュレーター、樽野真生子さんをご紹介いただいた。
なんと!かのギャラリーには、ビートルズが来日した時に、滞在していたキャピタル東急で4人で描いた絵があるとのこと。
写真を見せていただいた。
幅約1メートルのパネルに自由自在に描き込んだ、少年のような絵だった。
今回のイベントに是非お借りしたい、と申し込んだ。
好感触!
どこに飾るか‥‥。いやいや、どう管理するか‥‥。
楽しみと不安が交錯する。

テーマ:ビートルズ関連 - ジャンル:音楽


ラジオ
60年代をテーマとした公開生放送の、ラジオニッポンでの展開が決定!
ひと安心。
マイクから機材まで60年代のものを用意することになった。
聴く人だけではなく、観る人もタイムスリップの感覚が持てるようになるといいのだが‥‥。
さて、イベント・スタッフの衣裳も考えねば‥‥。
やっぱり、60年代と言えばアイビー。アイビーと言えばVAN。
ロンドン・ストライプのBDシャツか、インディアン・マドラスか、あるいはシンプルにポロシャツか。
復刻デザインにすべきか、現代的アレンジをすべきか‥‥。
VANグッズの手配も忘れないようにしなければ‥‥。
いずれにしろ、公開生放送の決定は、一歩前進だ。
Duoでのライブも、速やかに決定していこう。

テーマ:生放送 - ジャンル:テレビ・ラジオ


4月27日から13日間にわたって開催される’60s東京グラフィティ。
音楽、映画、カルチャーと、1960年代の文化が渋谷に集結。

今日の時点で決定していることの一つでうれしいのが、「クレージーキャッツ・ナイト」。
二夜連続で、東急本店の屋上で放映されるクレージーキャッツの映画には、懐かしさを越えて、元気までもらえそう。
無料で鑑賞できるから、お楽しみに~~。

その他にも「屋上映画館スターライト」では、小さな仕掛けを準備中。
これも実現したら、楽しいはず。
頑張らねば‥‥。


テーマ:懐かしの映画 - ジャンル:映画




上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。